骨粗鬆症

00017165_T%5B1%5D.jpg骨の成分が全体として減少し、骨折しやすくなった状態を骨粗鬆症と呼びます。

はっきりと原因がわからないものが骨粗鬆症の90%以上をしめ、そのほとんどが中高年に起こる退行期骨粗鬆症です。男女共に発症します。

特に女性では閉経後に発症し、男性に比べ発症時期が早いため、重症化しやすく骨折などの問題を引き起こしやすいので、注意が必要です。

ページのトップへ

骨粗鬆症の成因

11300580_T%5B1%5D.jpg高齢になっても骨は毎日少しづつ作られ、また、少しづつ壊されています。作られる骨の量より壊される骨の量が多くなると骨粗鬆症になります。実際には、様々な要因が重なり合って退行期骨粗鬆症が発症すると考えられています。

(1)性ホルモンの低下
女性では50再前後の閉経期から、男性では70才前後から性ホルモンが低下します。女性ホルモン、男性ホルモンとも骨の形成を促進し、また、骨の減少を抑制する作用があり、これらの性ホルモンの低下が退行期骨粗鬆症の発症に関与していると考えられます。

(2)カルシウム摂取不足
日本人は欧米人に比し牛乳や乳製品の摂取量が少なく、退行期骨粗鬆症の成因として重要です。

(3)ビタミンD不足
ビタミンDには腸からのカルシウムの吸収を良くし、また、腎臓から尿としてカルシウムが体外に失われるのを防止する働きがあります。日光照射不足などでビタミンDが不足します。

(4)副甲状腺ホルモン、カルシトニンなど骨の代謝を調節するホルモンのアンバランス

(5)運動不足
運動は骨を刺激し骨の形成を刺激します。年と共に運動量が低下すると骨粗鬆症の原因になります。また、骨粗鬆症による骨折のために運動量が低下すれば、悪循環に陥ります。

(6)遺伝
骨粗鬆症は黒人に比し、日本人や白人に多いことが知られています。また、同じ家系内で発症しやすいことも知られています。最近、ビタミンDが作用する受容体の遺伝子の相違が骨粗鬆症になりやすいかどうかを決める遺伝的な因子の一つであることがわかりました。

ページのトップへ

骨粗鬆症の治療

10009795_T%5B1%5D.jpg(1)食事療法
食事療法では、なんといってもカルシウムを十分に摂取することです。日本人の成人のカルシウム必要量は1日に600ミリグラムですが、骨粗鬆症の患者さんでは800~1000ミリグラムを摂取する必要があります。牛乳や乳製品のカルシウムは腸から吸収されやすく理想的な食品です。小魚、ヒジキなどもカルシウムの多い食品です。


(2)運動療法
運動は、加齢からくる筋肉の衰えを補い、内臓を強化します。また、骨量を増加させ、骨粗鬆症の予防治療にも効果があります。しかし、高齢の骨粗鬆症患者さんでは骨折を誘発する可能性もあり十分な注意が必要です。


(3)薬物療法
一種類、または、2種類以上の薬物を投与します。

イ)カルシウム製剤
食事からのカルシウム摂取を補うために投与します。

ロ)カルシトニン
骨代謝の調節ホルモンのカルシトニンは、骨粗鬆症の治療に用いられています。現在は注射製剤しかありません。

ハ)女性ホルモン
女性ホルモンの低下は閉経後骨粗鬆症の主要な原因と考えられ、女性ホルモンの補充は骨粗鬆症に有効です。

ニ)ビスフォスフォネート
骨の破壊を抑制する薬物です。欧米では以前から使用されていましたが、最近わが国でも使用できるようになりました。

ホ)その他
ビタミンK、イプリフラボンなどが使用されています。


ページのトップへ

骨粗鬆症の予防

99089079_T%5B1%5D.jpg骨粗鬆症を予防するには、十代の成長期に骨量を多くしておくことが重要です。女性では10代後半から20才ころに骨量が最大になり、以後40才ころまでこれを維持し、その後閉経と共に急速に骨量が低下します。

ですから、四十代以降の骨量の低下をなるべく少なくします。また、カルシウムの十分な摂取、運動、適度な日光照射が有効です。この他アルコール、ニコチンおよびカフェインはカルシウムの吸収を阻害するなどの作用があり骨量を低下させるので、注意が必要です。

ページのトップへ